【30%CD】貼り合わせ構造を、段曲げにより一体化
左の写真のように、ある部品に子部品をスポット溶接で貼り合わせる必要があるものは、部品の位置決めのため、「ダボ」や「ケガキ線」が必要となります。また子部品の取り付けに際しては、溶接やスポット溶接で対応するため、工程数が増えてしまいます。そうすると、コストを下げるには限界があります。
精密板金においてコストダウンをするには、溶接をせず、かつ部品をできるだけ一体化曲げのみで形状を作ることができないかを検討することが重要です。今回のケースでは、子部品を溶接で張り合わせるという構造自体を見直し、折り曲げ形状にします。そうすることで、部品の位置決めが不要となる上、溶接も不要となり、かつ、部品も一つで済みますので、一般的なケースで30%ほどのコストダウン効果に繋がります。
POINT
今回のように部品同士を張り合わせる構造は、ほかの部品との取り合い上、高さが必要なケースがほとんどです。従って、一体化するにも高さをいかに出すか?ということが重要となります。Before図のように段曲げ構造を取ることで、貼り合わせ溶接と同様の高さを得ることが可能となります。