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【50%CD】子部品は溶接せず、一体化して曲げで作る

BEFORE

左の写真のように、本体に子部品を立てた状態で溶接にて取り付けるとした場合には、まず双方のブランク加工が必要となります。さらに、子部品の端面(溶接する側)はブランク加工だけでは原理上平面にならない事に加え、溶接により歪みが発生するので、部品の直角度が確保しずらくなります。加えて、傾きや歪みの修正を行なわなければならず、単純な形状に見えますが非常に手間がかかる部品となってしまいます。
また、子部品は位置決めが必要ですが、今回のケースはダボが使えないのでケガキ線や治具の作成が必要になります。

AFTER

このようなケースでは、2部品を溶接して取り付けるのではなく、子部品としていた部分を折り曲げ形状に変更し一体化します。そうすることで、本体の面精度や、子部品の傾きがなくなり、直角度が確保しやすくなります。また、曲げ構造に変更することは、位置決めのためのケガキや治具などが不要になるので、簡単に精度を上げ、手間を減らすことができます。
なお、折り曲げ構造にすると、曲げRができるなど、形状が一部変わることがあります。

POINT

溶接で子部品を取り付ける場合は、溶接そのもののの手間(溶接・歪とり・焼け跡除去)のほか、精度が厳しい製品は特に位置決めがポイントになります。溶接構造を曲げ+一体化の構造に変更することで、この両者の問題が一気に解決することができます。

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