精密板金加工の外観品質向上とコストダウンを両立させるためのVA・VE設計技術情報満載

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【46%CD!!】SPCC+メッキからSECCへの変更でコストダウン

BEFORE

精密板金で汎用的に採用される材質としてSPCC(冷間圧延鋼板)があります。このSPCCは非常にコストが安い鋼板ですが、耐食性は高くないため、耐食性をもたせるためにメッキ(三価クロメート処理)を指示されるケースが少なからずあります。
実は、いくら安価なSPCCを採用しても、メッキ処理を施してしまうと、非常にコストが高くなってしまいます。例えばSPCCの材料費を100円とした場合、三価クロメート処理を行うと170円程度になり、合計で270円になってしまいます。

AFTER

SPCCに耐食性を持たせる場合には、SPCCにメッキ処理を行うのではなく、SECC(電気亜鉛メッキ鋼板)を採用することで、耐食性を保ちながらもコストダウンを図ることができます。
先ほどのBeforeの例で言うと、SPCCが100円の場合、SECCは1.5倍の150円程度になりますが、SPCCにメッキを施すと、270円になってしまう為、コストは1.8倍になります。
このように安くしたいからSPCC基準で材料を選択し設計するのではなく、材質を見直すことで、コストを大幅に低減することが可能です。

POINT

このように、SECCに変更することで、精密板金のコストを45%も低減することが可能となります。なお、これは単純な購入費と外注費のみのケースであり、輸送費やリードタイムを考慮すると倍以上違う、といっても過言ではありません。
なお、SECCの耐食性は、SPCC+メッキよりも劣る場合がありますので、注意が必要です。

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