精密板金の部品で、この写真のような「段曲げ」形状のものがあったとします。通常の金型を使うと、第一曲げ工程で90度に曲げたものを、第二曲げ工程でもう一度90度に曲げる、という工程を経なければならないので、工数が増え、コストアップになります。さらに、V曲げを2回行うので曲げ角度や寸法のばらつきが発生しやすくなります。

このような段曲げを行う場合には、形状に合わせて専用の段曲げ金型を作成します。こうすることで曲げ工程が1回で済む上、曲げ角度と寸法精度が安定します。また、こうした金型は精密板金メーカー自身が社内で製作を行えると、コストダウンはもちろんリードタイムを早めることができます。