精密板金加工の外観品質向上とコストダウンを両立させるためのVA・VE設計技術情報満載

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【30%CD!!】寸法公差を見直すだけで大幅コストダウン

BEFORE

精密板金加工に使用される寸法公差は通常、【 JIS B 0408 金属プレス加工品の普通寸法公差 】いわゆる普通公差と呼ばれるB級(JIS B 0408の普通寸法公差)を適用します。
しかし、産業用機械などコストダウンのために機械加工から板金加工へ変更する場合などは、要求寸法が機械加工のままだったり、あるいは、B級ではなくA級や精級の公差指示になっていることがあります。
その公差を維持するためには、切断・曲げ・溶接を基本とする板金加工では、曲げ加工での寸法、角度のバラつき切断や溶接によるソリや歪みは加工特性上避けることが出来ず、仮に「△△±0.05」などの寸法公差を実現しようとすると、調整や修正、場合によっては作り直しなど多大な工数が掛かりコスト高となってしまいます。

AFTER

上図のような複数回の曲げ加工がある精密板金に 「△△±0.05」 「△△±0.1」 といった穴ピッチの寸法公差の指示をすると、曲げ寸法や角度のバラつきなどの精密板金の特性によって、その寸法公差の維持に工数が掛かり加工コストの増加となってしまいます。
従って、曲げ工程など寸法のバラつきが出る場所の公差は 「±0.15」~「±0.2」 程度に指示しておきます。そうすれば、製品サイズや曲げ回数により条件は変わりますが、実際の使用する製品がこの公差で問題なければ調整や修正などの加工時間が短縮され、加工コストを抑えることができます。

POINT

精密板金加工は機械加工のように百分台の公差を達成することは非常に難しいので、できる限り、精密板金で可能な精度の範囲で寸法指示をいただくことで、一般的な板金部品の加工コストに抑えることができます。場合によっては加工時間の短縮などコストダウンにも繋がります。

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